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愛せない
窓から見える宇宙を想った。キラもまだ、宇宙にいるはず。生きて、いた。フレイフレイ、と叫んでくれた。泣き声にも似ていたけれど。ああごめんなさい。またあなたを泣かせてしまった。
嘘でもあなたのことを好きと言えなかった。言えば、こんなにも後悔しなかっただろうか。いや、きっとそれでも後悔していた。だって謝れてない。そばに、いることが出来ていない。
誰でもいい。キラの近くにいる人になりたい。


「…あいた…い…」


逢いたいよキラ。逢いにきてよ。そばにいて笑ってよ。フレイって呼んでよ。抱き締めてキスして愛してほしい。
我が儘は直っていないみたいだ。こんなにも、たくさんのことを望んでいる。


「やだ…っ…キラっ…こわい…!」


何もできない。無力で小さくて愚かで。いつだって守ってくれたキラはいない。

私のせいでたくさんの人が死んだだろう。汚れているのはキラじゃない。私、私の手。たった15年で、私の手は血で汚れている。

だから罰なんだ。私への。

愛してほしいと言ったけれど、願ったけれど、私にはもう幸せになる権利なんてない。





愛せない


それでも愛してくれるなら、
(幸せに、なれるかな)







20071202



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